UE4 への移行日記 (2)

アンリアル日記 ― 第 2 日目 (2015/3/3)

(By Christopher ‘Jack’ Nilssen)

今年から始めた新たな儀式に従って、22:30 から 03:30 まで眠りました。そして、かなりワクワクしつつ、気合を入れて作業にとりかかりました。

最初に行ったことは、「初心者のための最初のアンリアル レベル」(『アンリアル エディタのクイックスタートガイド』 ) を作ることでした。これは、ほぼ、レベル デザインのクラスで最初の 2 週間で勉強したことでした。あまり難しくはなく、このドキュメンテーションがとても分かりやすいということがよく分かりました。ものすごく簡単です。
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(簡単に入れる)

それから、色々とエンジンを探検して回りました。新しいツールを使う時はいつもそうするように。単にマニュアルを 1 ページずつ見て行き実行するというのは本当に難しいので、『The Child』(訳注: Dark Acre Games 制作のゲーム のタイトルです) のために作ったメッシュをいくつかインポートしてみることにしました。

全体として、うまく行ったようです。ただし、インポーターによって自動生成されるコリジョン ボリュームに問題があったので、後で調べてみることにします。カスタムのメッシュを作ること自体には問題がないのですが、いよいよとなったら、もっとシンプルなボックスや球体を結局作らなければならないかもしれません。

プレースホルダーのアセットをインポートする際にも問題がありました。エンジンに正しい UV マッピングを渡す必要があったのです。これは、適切にライティングをビルドしなければならない場合に重要です。そこで、ある程度時間を投入して、非常に簡便な平面アンラップをあらゆるものに実施して、うまく機能するようにしました。

それから走りに行きました。

家に帰ると、Unity も見習ってバージョン 5 を「無料」にしていることを知りました。フル機能 の「パーソナル」版で、ゲームを作成、販売するために使用できます (訳注: Unity 5 の無料版では利用できない機能があります。詳しくは、Unity のこのページをご覧ください。また、その他の制限については、本ブログのこの記事にも書かれています)。少しショックを受けましたが、予測できることでした。「GDC の直前にテクノロジー関連に投資するな」というのは賢明な考え方です。

僕が Unity 4 を使っていてストレスを感じていた理由の一つには、物理ベースのマテリアルを美しく表現できないということがありました。アセット ストアからプラグインをいくつか購入すると、Alloy というプラグインが僕の望むものに最も近かったのですが、それでも充分とは言えませんでした。

Unity は、バージョン 5 で物理ベースのシェーディングを完備すると発表していました。僕もアンリアルで昨夜はどっぷりとこれに浸かっていました。(午後を無駄にした後に。ただし、目標は達成されました。) そこで、比較のためのシーンをモックアップしてみることにしました。まっさらな Unity 5 で Substance を適用したほぼ直後に、これはうまくいかないだろうと悟りました。

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(より完璧な実装の物理ベース レンダリングが備わったソリューションを探して)

ツールというものは、それを使う人と同程度にしか有能にならないということを僕は完璧に理解する必要がある。最も有能な Unity の使い手であった頃は、48 時間かからずに理想的なゲーム デザインを仕上げることができました。

アンリアルでもそれくらい有能な使い手になりたいものです。やがて、アンリアルと Unity 4 の効率性と全体的なクオリティを比較できるようになるでしょう。ただし、その時までにはおそらく、いくつかの点で (おそらく望ましい点で) Unity 5 が Unity 4 に優るようになっているでしょうけど。それまでは、移行期が続くわけです。

UE4 に対する意欲を新たにして、この日の残りの時間を UMG UI ツール (訳注: UE4 に搭載されている UI 作成ツール) をいじり、「初心者のための最初の UI」(『UMG UI デザイナのクイックスタートガイド』 ) を作りました。

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(ビジュアル スクリプティング システムであるブループリントによってフル機能の UI が極めて短時間のうちに作成できた)

一日の終わりに当たって、Unity3D のビルドから UE4 のビルドに移さなければならないもののをリストにまとめました。

– シークレット システム
– インタラクション システム
– インベントリ システム
– 壁透明化 システム

まだ他にもありますが、これらは、必要なフレームワークの主要なコンポーネントとして際立っています。これらがなければ、「『The Child』がアンリアルで動いている」と安心して言えませんので。

夜になる前に、もう一つ気づいたことを。Unity から UE4 への移行を試みてまだ 2 日しかたっていないにも関わらず、アンリアル・エンジンに触れていると、とても奇妙な気分になります。それは、随分前のあの懐かしい、ゲームを作る喜びの感覚です。まるで、エピックの開発陣がエンジンの使い勝手をデザインする時にこのことを考慮に入れ、ツールを使うと楽しくなるように仕組んでいたかのようです。まあとにかく、エンジンは動いています。きっと、動き続けてくれることでしょう!




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