エピック・ゲームズ社が開発した (そして現在も精力的に新機能を追加している)「ゲームエンジン」です。正式には、アンリアル・エンジン 4 と言います。
「ゲームエンジン」とは、ゲームに必要な「土台」とゲームを作るための「道具」が入ったソフトウェアのことです。
「土台」というのは、次のようなことを言っています。自分で一からゲームを作るとします。ゲーム内で灯りをつけることにしました。では、その光がどこまで届くのか。どのように光を反射するのか。どのような陰ができるのか。全部計算しなければなりません。しかもゲーム内のいろいろな場面で。
考えただけでもクラクラします。お手上げです。これらの難しい計算を代わりにやってくれるのが「ゲームエンジン」です。つまり、計算という「土台」となってゲームに組み込まれるのがゲームエンジンなのです。
「道具」というのは、その名のとおりです。文章を作る時は、テキストエディタとか Word を使います。それと同じように、ゲームを作る時も、開発ツールを使います。アンリアル・エンジン 4 には、最先端の開発ツールがいっぱい入っています。
どんなことができるの?
アンリアル・エンジン 4 が土台となっている『Infiltrator』というデモを見るのが手っ取り早いです。
どうですか?まるで映画みたいですね。が、しかし!映画と違って、『Infiltrator』はリアルタイムの計算に基づいて描画されています。
これが大きな意味をもっています。
リアルタイムで計算しない描画は、プリレンダリングと言います。事前に計算しておく方式です。これも美しいムービーが作れます。ただし、この方式は当然のことながらゲームに通用しません。自由に歩き回るプレイヤーがいるので、事前計算などできないからです。
アンリアル・エンジン 4 搭載の『Infiltrator』が、リアルタイムで計算しているということは、「本気出せば、これくらいのリアリティ、ゲームで出せます」と主張しているのです。
このように非常にリアルな 3D 世界を構築できてしまうのが、アンリアル・エンジン 4 です。
これほどリアルな表現が可能なら、ゲーム以外にも使われます。たとえば、訓練用シミュレーションなどです。アート関係でも活躍しそうです。できることのポテンシャルはかなり高いと思います!
評価はどうなの?
非常に高いです。世界最高峰との評判です。これまでのゲームエンジンとはレベルが違うという評価もあります。もちろんプロの使用に耐えます。日本ではスクエアエニックスが、エピックとアンリアル・エンジン 4 の長期ライセンス契約を結んだことでニュースになりました。
でも難しいんでしょ?
やさしく入門できます。ただし、奥は深そうです。
アンリアル・エンジン 4 には『ブループリント』という超強力なツールが入っています。プログラムの知識がなくても、コードがまったく書けなくても、まるで積み木を組み合わせるようにして 3D ゲームが作れてしまいます。
そういう意味では、簡単と言えるかもしれません。ちなみにブループリントは先の『Infiltrator』デモにも使われています。
アンリアル・エンジン 4 は、「C++ を勉強したい」「C++ で凝りに凝ったゲームを作りたい」という人たちの期待も受け止めてくれます。なにせソースコードを入手できて、改変 OK なのですから。「土台」すら自分好みに変えることができるわけです。ただしこちらの方は、ある程度知識が必要となります。
そして、これが一番言いたいことなのですが、サポートがすごく充実しています。フォーラムに AnswerHub、 Wiki にチュートリアル、ドキュメントにブログ。「難しいなんて言わせない。何とかしてやる」という意気込みを感じます。
幸せになれる?
なれる可能性が高いです。
何かを作るということは、見返りがなくても純粋にそれだけで楽しいものです。そういう意味では、幸せになれますね。
しかも、使用できるツールの使い勝手もよく、その方面でも評判です!
しかも、「アンリアル・エンジン 4 で iPhone 向けにゲームを作ったら、もう、どうしようもないくらい売れてしまいました」とならないとも限りません。
いくらするの?
何と無料です!
アンリアル・エンジン 4 はどこでダウンロードできるの?
まず、このページを開いて、エピック・ゲームズのアカウントを作成します。その後に、アンリアル・エンジン 4 をダウンロードすることができるようになります。
メールアドレスが必要になりますので、用意してください。