UE4 への移行日記 (5)

アンリアル日記 ― 第 5 日目 (2015/3/6)

UE4 4.7.2 (~7.5 時間)

全体の雰囲気をつかむために、昨日述べた『Content Examples』を見ています。僕のやり方は簡単です。シーンを開いて、サンプルを 1 つずつ見て行きます。対応するドキュメンテーションを読んで、そこに備わっているアセットをしばらくあれこれいじってみるというやり方です。これから、UE4 で際立って優秀な機能についてメモして行きたいと思います。ただし、深い研究ではなくて、教科書の各章の要約ページを読んで行く感じに近いです。次に挙げるリストも、今日ちょっとした観察をしてみて気が付いたことです。

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(『Content Examples』プロジェクトのサンプル シーンから。素晴らしいことに UE4 に無料で含まれています)

カスケード:UE4 のパーティクル システムです。Unity の Shuriken はそれほど詳しくないのですが、僕が使った (誤用した) 感じで言うと、中核的な機能は両者よく似ています。カスケードも Shuriken も、エミッタの作成と各種エフェクトの追加から構成されています。また、両方とも高度なカスタマイゼーションのためにカーブエディタが備わっています。

UE4 では、GPU パーティクル システム (CPU によるスポーンよりも桁違いに多くのパーティクルを処理できる)や、光源処理されたパーティクル システム、ベクターフィールド、半透明/光源処理されたマテリアル CPU パーティクルのような機能が、僕にとっては非常に優れたものに感じられました。

アニメーション:パーティクル システム同様、僕は Mechanim (メカニム) に莫大な時間を投入してきたわけではありません。ただし、終わり頃にはかなり慣れてきました。僕が Unity で レガシーのアニメーション システムを長く愛用してきました。3DS Max からシンプルなシークエンスをインポートすることが簡単だからです。Mechanim は、ブレンド ツリーを扱うために快適に使用することができました。また、フレームワークにモーフターゲットを Unity が追加してくれたことは嬉しかったです。

UE4 のアニメーション システムは、「あらゆるものがレベルアップした」という感じがします。このことは、これまで僕が見てきたところ、 UE4 のすべての面に行き渡っています。Unity にも Expert モードのボタンがあったら、UE4 のように追加ウィンドウが開くのにという思いにも駆られました。

UE4 のモーフ ターゲットの実装にはとても満足しています。コア アニメーションのセットアップが Unity のレガシー システムに似ている点にも。その上、高度なブレンド モード機能が加わっているので、はっきりと進歩を遂げたという感じがします。

オーディオ:現在のところは非常にシンプルなツールです。Unity がそうであったように。サウンド デザインにおいて大変な作業は、エンジンに入る前に DAW の中に入ったように思われます。そうは言っても、Audio Volume (カスタマイズ可能なキューブ) は本当に気に入りました。残響ゾーンを作ってサウンド キューを分離することができます。

ブループリント ― 概観:ビジュアル スクリプティング機能のことです。これまでスクリプティングの経験がない人にはブループリントがどのように見えるのか分かりませんが、圧倒されるような感じかもしれません。僕は 6 年以上 C# を使ってきたのですが、今でも困ることがあります。そのことについては、書くべき時が来たら書こうと思います。スクリプティングのすべての動作は、小さなノードとピン、ワイヤーからできています。数学とロジックがそこそこできれば、かなり良いものが書けるでしょう。

ブループリントを使っていると、可能な限りブループリントに力を入れようという気になってきました。しかも、生のコードよりも気に入ってしまいました。ただ、まだ語るには時期尚早です。自信をもって「これがベストプラクティスだ」と言えるためには、適切なゲーム ループとプロトタイプを動作できるようにしなければなりません。

ブループリント ― 応用:Unity のエディタ スクリプトのようにブループリントを動作させられることに気がつきました。階段や星団、街区など、反復的なインスタンス化が必要なものであればほぼ何にでも使うことができます。順序だてて作成したり、ランダムに作成することができます。

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(ワイヤーとノード、ノードとワイヤー)

一日の大部分をブループリントをいじっていましたので、個人的な感想を申し上げたいと思います。ビジュアル スクリプティングというものは、嫌悪の対象であると。あるいは、コーダーとしての自分の感受性を侮辱するものだと。ビジュアル スクリプティングは、僕が過去 5 年に渡って行ってきたことすべてに反するものです。それに…素人臭がするのです。 ― 今申し上げたことは、もちろん不合理で自己防御の所産にすぎないということは言うまでもありません。なぜなら、明らかにビジュアル スクリプティングがきわめて便利であり、「安全」であるからです。1 つには、間違う可能性が非常に少ないのです。余分な改行や変数のスペルミスを血眼になって探したくはないですからね。(ただし、公平を期すならば、ReSharper というツールはとても役立ちました。C++ で書き始める時にはこれを使い続けます。)

もう一つ言うならば、ビジュアル スクリプティングはスッキリしています。従来型の DAW を使う多数のユーザーが FL Studio を「玩具」と呼ぶ時、どのような気持ちであるのか分かるようになりました。確かに、ノードをつなぐときに「玩具」的な感覚がそこにはあるのです。でも、それってそんなに悪いことでしょうか?僕が思うに、この「玩具」的な部分が、UE4 を使っていて楽しいと思うことの一因になっているはずです。僕の友人であるライアンが次のように言っています。

アンリアルを作った人というのは、ゲームを作りたくてたまらない人で、なおかつ、ゲームを作って楽しみたい人で、ゲームをプレイして楽しみたい人のようだね。

アンリアル・エンジンを学ぶために費やしたトータルの時間を記録することにしました。初日からやればよかったです。今日は 7時間30分くらいでしょうか。

このブログが一定の期間を経過すると、バージョン番号が役立つかもしれません。今日のは 4.7.2 でした。これらの事柄を今後一番最初に掲載することにします。





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